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ロタウイルスとノロウイルスの症状の違い 感染予防と罹った時の消毒

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ロタウイルスやノロウイルスには今まで罹ったことないけど、
幼稚園児がいるから園でうつされたらどうしよう!?

と冬になると戦々恐々としているお母さんは少なくないでしょう。

今回は、ロタウイルスとノロウイルスの症状や感染力、予防、万が一罹った場合の消毒方法等を知って、ロタウイルスやノロウイルスを怖がらずに冬を過ごせるようまとめました。

ロタウイルスとノロウイルスの症状の違いや感染力は?

ロタウイルスとノロウイルスは両方とも急性胃腸炎、「おなかの風邪」とも呼ばれる疾病の1つで寒い時期を中心に流行し、発熱、嘔吐、下痢等の症状があり似ているのですが、次のように細かい点で異なっています。

主な症状と程度は?

  • ロタウイルス→水のような下痢、吐き気、嘔吐、発熱、腹痛
  • ノロウイルス→吐き気、嘔吐、下痢、腹痛、発熱(38度以下で軽度が多い)

ロタウイルスの方がノロウイルスよりも症状が重くなる傾向があります。
ロタウイルスは発熱、嘔吐、下痢症状が揃って出て、下痢が1週間程度繰り返すことも多く、脱水症状を起こしやすいです。

一方、ノロウイルスは発熱が軽く済んだり、嘔吐のみで終わることもあります。
ただ、ノロウイルスも突然の嘔吐で始まるため、びっくり大慌てになることも少なくありません。

免疫は?

ロタウイルスは重度になりやすい反面、免疫もつきやすいため5歳以上になるとかかりにくく、主に免疫のない5歳頃までの乳幼児が感染します。
一方、ノロウイルスは年齢に限らず罹るし免疫力が長持ちしないため何度も罹る可能性があるし、集団感染も多くあります。

ウイルスの大きさや数は?

ロタウイルスはノロウイルスの約2倍の大きさで、感染者の下痢便1g中に1000億~1兆個のウイルスが含まれているといわれています。
ノロウイルスは感染者の下痢便1g中に1億~10億個のウイルスが含まれているといわれています。

どんな薬があるの?

ロタウイルスとノロウイルス共に特効薬はなく、整腸剤で排便を促してウイルスが排出されるのを待つしかありません。
吐き気が酷い場合は吐き気止めが処方されることがありますが、必ず医師の処方通りに飲むようにしましょう。
嘔吐や下痢はウイルスを体外に排出するための自己防衛機能なので、その症状が辛いからといって、自己判断で市販薬などを飲んではいけません。

流行時期は?

流行時期はノロウイルスの方が早く、秋から冬にかけて大流行する傾向があり、ロタウイルスは冬から春にかけて流行する傾向があります。

期間を比べると?

ロタウイルスの潜伏期間は2~4日間ノロウイルスの潜伏期間は1~2日間となっています。
発症から治るまでの期間は、ロタウイルスが1週間程度と長いのに対して、ノロウイルスは3日間程度で終わります。
また、両方とも、症状が治まってからもウイルスは1週間程度便から排出されています。


ロタウイルスとノロウイルスの感染力と予防対策は?

ロタウイルス、ノロウイルス共に感染力が強力で、ごく僅かのウイルスでも感染する可能性があり、予防対策としては、手洗いの徹底が基本です。

ロタウイルスやノロウイルスは殆どがウイルスが口から体内に入ることで感染します(経口感染)。
ウイルスは便1g中に億単位あり、そのうち10から100個程度でも感染するといわれています。
また、嘔吐物が乾燥するとウイルスが空気中に飛沫として舞い上がり、それを吸い込むことで飛沫感染する可能性もあります。

感染者の便や嘔吐物からの感染が多いのですが、ノロウイルスの場合は汚染された食べ物を口に入れたことによる感染も多いです。
汚染された食べ物には2種類あり、

  1. 感染者が調理したものを食べることによる感染
  2. 感染者から排出されたものが川や海へ流れ、それを貝が食べることでウイルスが蓄積され、それを別の人が加熱不十分なまま食べて感染

というケースがあります。

1の予防としては、調理前の手洗いやビニール手袋、マスク着用での調理
2の予防としては、調理時に十分に加熱することがあります。
(食べ物では牡蠣など二枚貝が感染源になることが多い為、これらを調理する場合は中心部分が85度以上の状態で90秒以上加熱することが大切です。)

家族が感染した場合の予防対策は?

もし家族が感染した場合は、他の家族にうつらないよう次の予防を行いましょう。

  1. 手洗い~帰宅時、トイレの後、調理前、食事前などには流水と石鹸で洗います。この時にタオルの共用は避けましょう。
  2. 消毒~感染者がトイレを使った後は、触った便座やレバー、ドアノブ、水道蛇口等をその都度消毒しましょう。
  3. 調理器具の消毒~まな板等は十分に洗剤で洗い、熱湯やハイター等で消毒します。
  4. 嘔吐物、排泄物の処理時に直接触らない~使い捨て手袋を使用しましょう。もし直接触った場合は指の間の細かい隙間に入ってしまう可能性が高いので石鹸で爪の中、指と指の間、指の皺、手首等をしっかり手洗いすることが大切です。

治った後の注意事項

下痢や嘔吐が治まってからも1週間程度はウイルスが体内に生きていて便から排出されています。
また、家族も気付かないうちに感染していることもあり、症状が軽く何も気づかないで終わる可能性もあるのですが、感染していれば便からウイルスが排出されているため、感染者も家族も油断せず、手洗いや消毒は1週間程度続けた方が良いでしょう。

ロタウイルスとノロウイルスに罹った時の消毒は?

ウイルスが手に付いた場合に石鹸やアルコール消毒液での殺菌は効果が期待できないため、ウイルスに触れずに済むよう嘔吐場所の消毒や感染者が触るドアノブ等の消毒を徹底することが重要です。
消毒にはハイター等の塩素系漂白剤を薄めた次の(1)と(2)を使いましょう。

(1)嘔吐場所の消毒(塩素濃度0.1%)→ペットボトル(500ml)に500mlの水と、キャップ2杯弱(10ml)の塩素系漂白剤を入れます。
(2)日用品の消毒(塩素濃度0.02%)→ペットボトル(大)に1Lの水と、キャップ1杯弱(5ml)の塩素系漂白剤を入れます。

嘔吐した場合は濃い消毒液(1)で消毒し、感染者が触るトイレの便座やドアノブ、水道蛇口等は(2)を使って消毒しましょう。
ただ、これらの消毒液は時間の経過と共に効果が減るため2週間以内に使い切るようにしましょう。
また、処理する際は直接触らずビニール手袋等を使って消毒するようにしましょう。(マスクをつけることも重要です。)

まとめ

ロタウイルスもノロウイルスも、胃腸炎の一種で特効薬はありません。
現在、ロタウイルスにはワクチンがあるのですが、生後6週から24週の赤ちゃんが対象であり、それ以上になる受けられません。
保育園や幼稚園に入るとうつされやすい病気の1つですが、ウイルスが早く排泄されるために免疫機能を高めて排便を促すことしかできないでしょう。
感染を防ぐために、お子さんが理解できるようになったら日々手洗いをしっかりさせることが大切です。

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